東雲の'98夏・大阪湾一周紀行 その4 BACK【8/2】午後へ戻る【8/3】午後へつづくNEXT

【8/3】月曜日 晴れ

  • 6:15にベッドサイドのアラームを設定したのに、鳴らない。有線放送のチャンネルボタンも付いているのに、ピーともガーとも音が出ない。 6:26 起床。洗顔・荷物まとめ、7時過ぎに食堂へ。ABCラジオを聞きながら和食の朝食。卵に醤油を入れすぎた。食事を終えて 7:25。フロントにキーを返し、タクシーを呼んでもらう。…あれ、昨夜チェックインのときに言わなかったっけ? まぁ、すぐ来るらしいのでよしとする。サンスポと産経新聞で昨夜の花火の記事をチェック。新聞ではたいてい「國」の代わりに「国」を用いるが、昨夜のイベント主催者・産経新聞の大阪地域面は「國府田マリ子の」と正字体を使う。ABCラジオからは、おなじみの『六甲おろし』《※7》。近鉄出身のなんとかという解説者がフルコーラス歌い通して、道上さんに冷やかされていた。

  • 7:35 タクシーに乗り込む。りんくうタウン駅の下を通って、 7:45 [泉佐野港]に到着(1,940円・迎車料金込)。フェリー乗り場売店で、缶コーヒー(120円)と産経新聞(110円)を購入。間もなく、りんくうタウン駅からのシャトルバスも到着。

  • 7:50 2階からブリッジを渡って船内へ。桟敷席と、船首部に椅子席(元1等室)があるが、ラジオは窓際でしか聞こえないので、船首寄り左舷の桟敷窓際に陣取る。船内の自販機で缶入りミルクティー(130円)を買い、昨夜ローソンで買ってほとんど食べなかったスナックを少々食べる。 8:00の出港と同時に、MBSラジオ「ありがとう浜村淳です」が始まる。トップニュースは、当然のように和歌山のカレー事件であった。

  • 9:35 [津名港]に接岸。船を下りたところにタクシーが停まっている。最初の目的地・“パルシェ香りの館”へはバスの便がないので、一宮町の郡家(ぐんげ)までバスで出ることも考えたが、面倒なので津名港からタクシーで直行することにする。乗ってみると、運転手さんは「パルシェまで」と言われたことを珍しがっていた。これからどう廻るの、と問われて、これこれこうと予定のルートを話したら、「それやったら最後までお付き合いしますわ」となってしまった。タクシーの借り切りなんて初めてである。パルシェに行く前に「金塊に触っていきませんか」と、静の里公園に立ち寄る。しかしふるさと創生1億円基金でつくった金塊のある資料館は月曜休館。屋外にある、静御前と義経の墓参りのみとする。ついでに、お伊勢さんの父親を祭ってあるという神宮も紹介されたが、朝から暑いし、遠慮する。

  • 10時過ぎ パルシェ香りの館に到着。しかし、お目当ての“香りの湯”は11時から。あまり待たせるわけにはいかないので、香りの館のみを見て次へ進むこととする。ラベンダーソフトクリーム(300円)を買ったが、ハーブの鉢植えに囲まれて食べたら、味がよく分からない。売店でお土産を買ったら、運転手さんに「彼女には何を買うたの」と言われ、小さい線香(15本くらい)を彼女への土産ということにしたが、目下プレゼントするあてはない(T_T)。

    野島断層保存館
  • 10:30頃 パルシェ香りの館を出発。西側の海沿いの道へ出ずに、開通して間もない高速道路沿いのきれいな道を走りながら、震災のときの話を聞く。運転手さんの家は、部屋の土の壁がはがれたり風呂場のタイルが落ちたりして、30万円くらいかかったという。北淡町役場の前を通って、11時過ぎ、震災記念公園・野島断層保存館(←写真)へ。入館券(500円)を買うのに、2台の券売機に10人強の列に並ばされたが、今日はそれでも空いているほうだという。断層保存館は、淡路島内に露出した断層を切り取って、一ヶ所に集めたものだが、別の断層がすぐとなりにあるというのは、自然の威力という実感が湧きづらい。断層保存館の目の前には、いまだに仮設住宅が立ち並ぶ。

    淡路花さじき

  • 11:20頃 淡路花さじき(写真→)は高台にあり、大阪湾と瀬戸内海が一望のもとに。ガイドブックで大きく取り上げられず、路線バスが来ないので、穴場といえば穴場だが、去年までは畑か林だったというような雰囲気である。一部区画が囲ってあり、「私有地立入禁止/無断立入は通行料10万円いただきます/県はすみやかに謝罪しなさい」とスプレーペンキで書いてある。とにかくアピールしたいらしいが、ヨソ者としては、あまりスマートではないなと思うのみである。自家用車のお父さんが、津名一宮ICへの道をタクシーの運転手さんに聞いていた。

  • 11:40頃 もっといい眺望を求めて淡路島公園へ向かうが、曲がりどころを過ぎてしまい(入口看板が逆方向にしかなかった)、どこかで引き返せるかと思ったが、中央分離帯が海沿いまで延々と続き、Uターンできない。とりあえず、ハイウェイオアシスへの入口を入ってみたが、有料駐車場だったのでパス。橋の直下にある道の駅へ進路変更する。その途中で、特に何もない道端から明石海峡と橋を望めるビューポイントを発見(写真左下)。海岸にある道の駅よりも標高があり、海と橋を入れたきれいな構図をとれるのである。淡路島最北端の道の駅では、何やら映画の撮影をやっていた。


    《※7》六甲おろし……ABCラジオ『おはようパーソナリティ道上洋三です』のスポーツコーナーで、前夜のタイガース戦の模様を伝えた後、阪神が勝っても負けても必ず『六甲おろし』をフルコーラス流し、道上氏自ら歌うのである。


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