月刊コラム page 20.
 祝新道開通! 秩父音頭発祥の地・皆野町
《その1》


 私事ながら、お盆休みが8月13日から15日までありまして、直前の土日とくっついて5連休になりました。ところがその出ばなをくじくように、11日の熊谷花火大会は急きょ雨天順延。そして12・13日はどこへ出かけるあてもなく、独り自宅におりました。……これではいかん、と一念発起、埼玉のガイドブックをめくっているうちに、ちょうど見つけたのが、「8月14日:秩父音頭まつり。両隣の秩父市や長瀞町へは幾度となく足を運んでいたのですが、はさまれた皆野町へは降り立ったことがないなぁ。……いや、長瀞ライン下りの起点が親鼻橋だったな。ま、その程度なのでありましたから、せっかくの機会を逃すまいと皆野町へ向かったのであります。

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皆野町と周辺の図

【皆野町の概要】

 秩父郡の町村では最も多い約12,000人の人口を擁する皆野町は、両隣(秩父市・長瀞町)に比べれば地味ですが、秩父鉄道の急行が停まる程度の、そこそこ大きな町です。見どころの紹介は、皆野町のホームページでも書いてありますから繰り返しになりますけど、ここでざっと紹介しましょう。  この他にも、長瀞町の名所として知られる宝登山の山頂や、秩父鉄道のSLが荒川を渡る上長瀞の鉄橋は、皆野と長瀞の町境にかかっています。


皆野寄居有料道路・皆野出入口

【皆野寄居バイパス】

 国道140号線は、熊谷市から関越道花園ICを経て、長瀞町・皆野町・秩父市を通り、大滝村から雁坂峠をトンネル(有料道路)で貫き、山梨県甲府市方面へ至る道です。入間・飯能から正丸峠を越える国道299号線とともに、東京方面から秩父への主要アクセス道路なのですが、秩父盆地の入口にあたる寄居から長瀞にかけて、休日には渋滞が頻発していました。これを緩和すべく、2001年3月に「皆野寄居バイパス」(寄居町末野〜皆野町皆野:9.8km)が暫定開通しました。“暫定”と付したのは、計画4車線を2車線で開業したのと、起点側で140号本道から分岐してすぐ荒川を渡る「末野大橋」が未完成で、寄居折原ICまでは既存の道路で迂回するためです。

 同区間を現道なら14.8kmのところ、皆野寄居バイパスは9.8kmと大幅にショートカット。そのうち、寄居風布〜皆野出入口間6.8kmが皆野寄居有料道路となっており(普通車410円)、歩行者・軽車両・小型特殊は通行禁止になっています。皆野で国道140号につき当たる皆野出入口(←写真左インターチェンジでもなければ交差点名もない、ふつうの丁字路)に立つと、ちょうどお盆なので観光や里帰りの車が多いようですが、目立った渋滞はありません。有料道路へ出入りする車の通行量は本道に劣りませんが、皆野出入口から皆野長瀞ICまでは料金所がなく通行料なしで走れるので、地元の車が多く利用しているのでしょう。有料道路を寄居まで通り抜ける車がどの程度の割合なのかは疑問が残るところです。



【番 外】

 秩父音頭まつりに関しては、写真も多いし1ページに盛り込むと重くなってしまうので、2ページ目を設けてあります。すると1ページの方が中身がうすくなるので、ここで写真を交えながら余計なことを二つ三つ。

5  ★見られているらしい ……皆野町役場の隣の、消防署の前に立っていた黄色いのぼり。“長尾根の原人”とは、あのオッサンのせいで信ぴょう性が傾いたことで有名な秩父原人のことです。秩父原人が交通マナーを見ても、理解できるかどうか。その前に、クルマが走るのを見ただけで腰を抜かしてしまうのではないか、と。(←写真左)

 ★冷房車はこちら ……現在、秩父鉄道を走っている電車は、写真右上→の3種。右は、JRで急行用に使われていた165系を、秩鉄でもそのまま急行〔秩父路〕号で使用中。左は、都営三田線で使っていた6000系で、外観はほとんど変えずに各停で使用。そして真ん中は、東京五輪前から国鉄で走っていた101系で、3両編成の真ん中は非冷房車。2両目だけ窓がやたら開いているので、一目瞭然。そして扇風機がフル回転する車内には、「冷房車は両隣の車両です」というステッカーが。……東京近郊では、むしろレア。

 ★まいたけ ……「秩父音頭まつり」では、文化会館前の軒下に地元の物産を即売する“ふるさと広場”というのがありました。その一角で、焼きそばを焼いて売ってるのかなと思ったら、舞茸の炒め物(写真右下→)。ちょうど夜店で焼きそばを入れるような容器にいっぱい入れて、なんと300円。内容は、たっぷりの舞茸にニンニクの芽と長ねぎが加わり、醤油で薄く味付け。肉も魚も入っていませんが、発泡酒のつまみに、大変おいしゅうございました。




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