週刊コラム page 10.
 電車で一杯。



 さて、今週の週刊コラムはパチモノです。パチモノっていうのはコンパチブル(Compatible:共用とか両用とかそんな意味です。)という言葉から来た言葉なんですね。パチモノ担当の臨海亭新木場こと神楽橋かなめで御座います。よしなに。

 皆様は「電車の中ではちょっと…ね…。」と思うもの、何がありますか?
……携帯電話?そうっスね。あれはいけません。「俺はペースメーカ入れてないから平気」?そんなことありませんよ。携帯電話と接触している皮膚はガン細胞の成長速度が20倍ほどになるそうですよ。
……タバコ?言語道断です。ミニ発煙筒ですよあれは。狭いところで焚いちゃ駄目です。
……飲酒?……そ、そうですねぇ……。 困りましたねぇ。確かに通勤に埼京線しか使っていない人にはごもっともな話です。ましてや山手線で真昼間からビール缶を傾けるなんて厭世ここに極まれり…ですか。


 私が「をぶち抜く長距離通勤電車」と決め付けている2本に「高崎線」と「宇都宮線」があります。端から端まで乗ると軽〜く1時間小旅行ができるわけですが、このぐらいの長距離モノになると利用者の気合も違ってくる様で。誰が調べたのかは存じませんけど、特に宇都宮線の下りはちょっとした食堂車とか。

 う〜ん。確かに特急から外を眺めながら一杯呑むのも乙なモンでしょう。でも、こちとらバイト帰りで疲れてるんでぃってな通勤電車の中、お隣で「かしゅっ」とかやられた日にゃぁ…いや、まぁ、かしゅっ程度ならイイですけどゲップなんぞされたらもう……


 てなわけで通勤電車の中で呑むのはかなりの駄目行為であります。私が決めました。呑んじゃ駄目です。……「え〜。でも電車で呑むためには特急とか新幹線に乗らないといけないの〜?」というあなた、実はいい通勤電車があるんですよ、には。

ビアシャトルの広告 で、右の画像を見ていただきたいわけですよ。なんじゃこりゃぁ。ビアシャトル?ビアシャトルって昔そういう名前のビールがあったようなむにゅむにゅむにゅ……言っちゃ駄目ですよお客さん。



 彩には私鉄が何本か通ってますが、それこそ地元の人と詳しい人しか知らないような私鉄もあるわけです。そのうちの一つ、ニューシャトル。埼玉新都市交通伊奈線というのが正式名称です。この端から端まで片道30分ちょいちょいぐらいの距離しか走らない小さな電車……というよりモノレール?……では年に1度、4日間ほど奇妙な専用便(!?)が走ります。

大宮駅を出発して休憩をはさんで1時間半、「生ビール、ジュース、ウーロン茶呑み放題」「"彩の国料理"のおつまみ付」「車中にて、おたのしみ抽選会もあります。」(カッコ内はパンフレットより)という、まさに通勤電車のパラダイス!……いや、正確には専用便だから通勤電車じゃないのか…。


 この企画、主催はJTB、後援に彩の国さいたま魅力づくり推進協議会というもので、今年(2000年)は7/27(木)、7/28(金)、8/3(木)、8/4(金)の計4日間開催です。事前に申し込まないと参加できません。通勤電車の車両を使った団体旅行なんですね。実のところ。

 そうそう、最後に。このビアシャトル、上の写真をよーく見ると分かりますが無料ではありません。旅行代金3,980円なり。呑み放題におつまみ付の1時間半、これが高いと思うか安いと思うかはあなた次第ということでしょうか。

 いずれにしても通勤電車で白い目をされずに一杯引っ掛ける方法が用意されているんですから……なんともはやすごい国であります。



『東雲珍奇楼』TOPへ週刊彩の国コラム・TOPへ戻る